尾浜・鉢屋・不破・竹谷へ/久々知と主人公のカップルについて一番うんざりしたお話をお聞かせください畳む
黒木「久々知先輩と苗字先輩のお二人について、一番うんざりしたお話を聞かせてください」
竹谷「…………一番なぁ」
尾浜「なんかもう感覚麻痺してる気がすんだけど」
不破「じゃあ最近のでいいんじゃない?」
黒木「そんなにたくさんあるんですか?」
尾浜「たくさんっていうか、二人揃ってると反射的にうんざりしたくなる」
不破「庄左ヱ門はそういうのないの?」
黒木「僕は、お二人を見てるとにこにこしたくなりますが…」
鉢屋「私は今猛烈にお前が羨ましいぞ!!」
(頭をぐりぐり撫でる鉢屋)
黒木「は、鉢屋先輩、痛いです」
不破「僕もうんざりっていうよりはなんていうか…仕方ないなぁ…って気分になる」
竹谷「それ諦めてるだろ」
鉢屋「うんざりといえば、先日名前に変装して四年生をからかって遊ぼうとしたら」
尾浜「なにしてんの三郎、兵助に怒られるよ?」
鉢屋「未遂で終わったから平気だろ」
不破「へぇ…名前にとっては助かっただろうけど珍しいね」
鉢屋「行く先々で“久々知先輩ならこっちには来てません”と言われるんだ」
竹谷「セット扱いか」
黒木「苗字先輩って久々知先輩以外の用事でウロウロしないんでしょうか」
尾浜「元々行動範囲決まってたみたいだしねぇ…その辺どうなの八」
竹谷「勘右衛門の言う通りかもな。大体作法室、医務室、飼育小屋…あと食堂くらいか」
鉢屋「──だから悪戯する前に『ありがとう』ってあいつらしく笑って退散せざるを得ない」
不破「一応その辺はちゃんとしてるんだ」
鉢屋「どういう意味だ」
不破「名前のイメージ崩さないんだなって」
黒木「それが見たくて声をかけるのかもしれませんね」
鉢屋「…………どういう意味だ」
黒木「苗字先輩の“ありがとう”って、聞けるとなんか嬉しくなるんです……ぼ、僕は、ですけど」
鉢屋「庄左ヱ門、気を確かに持て!」
(肩を持ってがくがく揺すり)
黒木「僕は、いつも、どおり、です!」
竹谷「そういや兵助がブツブツ言ってたな」
不破「ああ…“名前の律儀さも好きだけど、たまに文句言いたくなる”だっけ?」
竹谷「さらっとノロケ入れてくんだよなあいつ」
不破「回避できないんだよね……」
尾浜「それでかな。最近名前の呼び出しが増えたって愚痴られた」
鉢屋「名前がモテているということか」
不破「それは兵助の内心穏やかじゃないだろうね」
竹谷「勘右衛門は大変だな」
尾浜「だったら時々代わってくれても」
ろ組「「「断る」」」
尾浜「ろ組ぃいい!!!」
黒木「お、尾浜先輩落ち着いてください!!」
答21.五年(-久々知)
1230文字 / 2011.07.19up
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