カラクリピエロ

答03.久々知

久々知君!貴方の大好きな豆腐が鉢屋君に、夢主さんが七松先輩にさらわれそうです。さて、どうしますか?畳む

黒木「問題です」

久々知「ん!?」

(テーレン♪と庄左ヱ門の後ろで音を鳴らす鉢屋)

久々知「庄左ヱ門、質問じゃないのか?三郎、ニヤニヤするな」

鉢屋「どっちでも同じさ」

黒木「“久々知先輩の大好きな豆腐が鉢屋先輩に、苗字先輩が七松先輩に攫われそうです。さて、久々知先輩はどうしますか?”」

久々知「それは同時発生?」

黒木「はい、たぶん」

鉢屋「同時だったらなんだというんだ」

久々知「いや、三郎は放っておいて名前をどうにかして助けに行きたいから」

鉢屋「…………予想できていたはずなのに、精神攻撃は防ぎにくい」

黒木「鉢屋先輩、しっかりしてください」

(膝を抱える鉢屋と、それを無視して考え込んでいる久々知)

久々知「うーん……といっても豆腐は分ければいいから、まずは犯行に及んだ理由をきくかな」

鉢屋「犯行って言うな!」

久々知「そんなに食べたかったら言えばいいだろ、一口くらいならわけてやってもいい」

鉢屋「せこいぞ兵助!!というかやってないんだから、その“さあ返せ”といわんばかりの手を引け!!」

黒木「鉢屋先輩ならやりそうだということでしょうか」

鉢屋「庄左ヱ門、冷静な分析は入れなくていい」

黒木「久々知先輩、苗字先輩の方は…」

久々知「…………なんとか取り返したいとは思うけど、」

(ムッと不機嫌そうに溜息をついて)

久々知「真っ向から挑んで勝てる気がしないんだよな…」

黒木「七松先輩ですからね」

久々知「かといって先輩の気をひきつけるものは良く知らないし…」

黒木「バレーボールじゃないですか?」

久々知「そうなのか?」

黒木「金吾ー、金吾、ちょっと来て」

(呼ばれてばたばた走ってくる金吾)

皆本「なに、庄左ヱ門」

黒木「七松先輩ってバレーボール好きだったよね?」

皆本「うん。トス上げるとアタック打っちゃうから危ないんだけど、委員会では結構やるよ」

黒木「わかった、ありがとう」

皆本「うん、またね!」

(手を振って見送る庄左ヱ門につられて手を振る久々知と鉢屋)

黒木「──というわけです」

久々知「なるほど…ってことは誰かに囮になってもらって、七松先輩がアタックを打つ隙に名前を奪還すればいいんだな」

鉢屋「…囮って誰がやるんだ」

久々知「……」

鉢屋「…… ────私はやらんからな」

久々知「チッ、じゃあ雷蔵の伝手をつかって中在家先輩に協力してもらう」

鉢屋「……兵助は結構小賢しいよな」

久々知「堅実って言ってくれ」

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