久々知君!貴方の大好きな豆腐が鉢屋君に、夢主さんが七松先輩にさらわれそうです。さて、どうしますか?畳む
黒木「問題です」
久々知「ん!?」
(テーレン♪と庄左ヱ門の後ろで音を鳴らす鉢屋)
久々知「庄左ヱ門、質問じゃないのか?三郎、ニヤニヤするな」
鉢屋「どっちでも同じさ」
黒木「“久々知先輩の大好きな豆腐が鉢屋先輩に、苗字先輩が七松先輩に攫われそうです。さて、久々知先輩はどうしますか?”」
久々知「それは同時発生?」
黒木「はい、たぶん」
鉢屋「同時だったらなんだというんだ」
久々知「いや、三郎は放っておいて名前をどうにかして助けに行きたいから」
鉢屋「…………予想できていたはずなのに、精神攻撃は防ぎにくい」
黒木「鉢屋先輩、しっかりしてください」
(膝を抱える鉢屋と、それを無視して考え込んでいる久々知)
久々知「うーん……といっても豆腐は分ければいいから、まずは犯行に及んだ理由をきくかな」
鉢屋「犯行って言うな!」
久々知「そんなに食べたかったら言えばいいだろ、一口くらいならわけてやってもいい」
鉢屋「せこいぞ兵助!!というかやってないんだから、その“さあ返せ”といわんばかりの手を引け!!」
黒木「鉢屋先輩ならやりそうだということでしょうか」
鉢屋「庄左ヱ門、冷静な分析は入れなくていい」
黒木「久々知先輩、苗字先輩の方は…」
久々知「…………なんとか取り返したいとは思うけど、」
(ムッと不機嫌そうに溜息をついて)
久々知「真っ向から挑んで勝てる気がしないんだよな…」
黒木「七松先輩ですからね」
久々知「かといって先輩の気をひきつけるものは良く知らないし…」
黒木「バレーボールじゃないですか?」
久々知「そうなのか?」
黒木「金吾ー、金吾、ちょっと来て」
(呼ばれてばたばた走ってくる金吾)
皆本「なに、庄左ヱ門」
黒木「七松先輩ってバレーボール好きだったよね?」
皆本「うん。トス上げるとアタック打っちゃうから危ないんだけど、委員会では結構やるよ」
黒木「わかった、ありがとう」
皆本「うん、またね!」
(手を振って見送る庄左ヱ門につられて手を振る久々知と鉢屋)
黒木「──というわけです」
久々知「なるほど…ってことは誰かに囮になってもらって、七松先輩がアタックを打つ隙に名前を奪還すればいいんだな」
鉢屋「…囮って誰がやるんだ」
久々知「……」
鉢屋「…… ────私はやらんからな」
久々知「チッ、じゃあ雷蔵の伝手をつかって中在家先輩に協力してもらう」
鉢屋「……兵助は結構小賢しいよな」
久々知「堅実って言ってくれ」
答03.久々知
1193文字 / 2011.07.11up
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