ヒロイン/三郎君が可愛いくて、非の打ち所のない女の子に告白されてるのを見たらどうする?畳む
竹谷「“三郎が、可愛いくて非の打ち所のない女の子に告白されてるのを見たらどうする?”」
名前「…………と、とりあえず、覗いて、成り行きを見守る」
(ぐっと拳を握る名前)
竹谷「この状況ありえそうなところがムカつくよな…」
名前「…………そう、なの?」
竹谷「合同授業とか、くのたまと接するときあるだろ?」
名前「うん」
竹谷「で、三郎は器用だからさ、授業中はくのたまをうまーく丸め込むわけだよ。雷蔵バリの笑顔と口調だったり、まあ相手に合わせて顔変えたりしてイイ気分にさせて動かすってわけだ」
名前「…………」
竹谷「だからその乗せた相手がこの…なんだっけ、可愛くて非の打ち所がない女の可能性も──名前?」
名前「…………そんなの、私見たことないけど」
竹谷「そりゃお前の前では常に素だしな、当然だろ」
(きょとんと目を見開く名前)
竹谷「合同授業の後っつったらすげー荒れて大変なんだぜ?面倒だ疲れたーってさ」
名前「──やらなければいいのに」
竹谷「俺もそう言ったんだけどさ、“さっさと終わるならそのほうがいい”って。距離保ってる節はある。必要以上に近寄らないし、寄らせないって感じだ」
名前「……ふーん」
竹谷「ん?なんだよ、ニヤニヤしやがって」
名前「し、してないでしょ!」
竹谷「鏡見てみろ、してるから」
鉢屋「名前ー、ちょっと来い!」
竹谷「お。噂をすればだな」
名前「来いってなんなの!?呼べば来るもんだと思ってないでしょうね!」
竹谷「……とか言いつつ向かってるじゃねーか」
名前「竹谷」
竹谷「なんだ?」
名前「…ありがと」
竹谷「は?」
名前「私、負けないから!」
竹谷「あ?」
鉢屋「……何話してたんだ?」
名前「三郎が、すっごく可愛い子に告白されてたらどうするーって話」
鉢屋「ふーん」
名前「気になる?」
鉢屋「別に。名前はどうせ何もしないんだろう?」
名前「だって告白ってすっごく勇気いるんだよ、邪魔できるわけないじゃん」
鉢屋「…………」
名前「私は、その後頑張る」
鉢屋「は!?もっとわかりやすく言え」
名前「だからー、三郎取られたくないから、私も負けないように頑張るの」
鉢屋「…………お前なぁ、私の気持ちはどうなってるんだ」
名前「え?あ、そうか……そ、そうなったら、私……三郎のことだから、はっきり言ってくれると思うけど……やだな」
(段々俯いて前髪をいじる名前の腕を掴んで引き寄せ)
鉢屋「馬鹿だなお前は」
名前「ぶっ!ちょ…、鼻打ったんですけど……」
鉢屋(…名前だけで手一杯だというのに、こいつは…)
名前「さ、さぶろ…近、うわっ!?」
(カプ、と鼻の頭を噛まれて押さえる名前)
鉢屋「……お前も大概酷いからな」
名前「は、はあ!?なんでよ、どこが!?」
鉢屋「少しは自惚れろ馬鹿!」
本命にだけ不器用な鉢屋氏。
名前→フラれるかもな心配
三郎→その辺全部わかったけど言わない、察しろ
答23.夢主
1383文字 / 2011.08.18up
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