ヒロインさん 三郎君/ヒロインさんは三郎君の好きな所3つあげて下さい。三郎君はヒロインさんの好きな所3つあげて下さい畳む
尾浜「お互いに好きなところを三つずつあげて」
鉢屋「…後攻で」
尾浜「三郎、これ勝負じゃないから」
名前「っていうか、真面目に答えてくれるんでしょうね……」
鉢屋「私はいつだって真面目だろう?」
名前「……どうせ、単純で騙されやすくて…あと一つもそんな感じになるんでしょ」
尾浜「名前……大丈夫、そう思って翻訳家連れてきました!」
(名前の肩に手を置いて、やたらテンション高く戸を開く尾浜)
不破「やあ」
鉢屋「ら、雷蔵…」
名前「え、どういうこと?」
尾浜「いやー、おれがやってもいいんだけど後々面倒くさいのはごめんだし、兵助には断られたし、八は若干不安だったんでやっぱり雷蔵が適任かなって」
不破「安心して三郎、なるべくそのまま伝えるから」
鉢屋「翻訳の時点でそのままじゃないだろうが!名前だって自分でわかってるみたいだし、必要ないだろ」
名前「…………ほらね」
(鉢屋から顔を逸らした先に尾浜がいて目が合う)
尾浜「こっちくる?」
(にっこり笑って両手を広げる尾浜)
名前「…なに言ってんの勘右衛門」
尾浜「人肌って案外癒されるもんだよ?」
鉢屋「アホなこと言ってないでさっさと話を進めろ!」
(さりげなく名前の腕を掴んで自分の隣に固定している鉢屋)
尾浜「はいはい。名前があげたのは『単純』と『騙されやすい』だけど、どうかな雷蔵」
不破「騙されやすいは……そのままだと思うけど。三郎って悪戯に引っかかってくれるの凄く喜ぶし。それだけに、苗字さんは格別反応がいいんだと思うよ。単純っていわば素直で可愛いってことだろうし。ね、三郎?」
鉢屋「知るか!」
尾浜「ほらね」
名前「???」
尾浜「(否定しないってことは、当たりってこと)」
(ごにょごにょ耳打ちしてくる尾浜の台詞に僅かに目を見開く名前)
鉢屋「勘右衛門、余計なことを吹き込んでないだろうな」
尾浜「ないない。それより三郎あと一つ残ってるよ」
鉢屋「…………先に名前だ」
尾浜「えー、言っちゃえばいいのに」
鉢屋「うるさいぞ勘右衛門」
名前「ん……と……友だちとか、後輩想いなところ、結構気遣い屋なとこ、」
(中空を見ながら指を折り)
名前「それと皮肉っぽい笑い方…かな」
尾浜「名前、趣味悪い」
名前「私もそう思う」
鉢屋「…………」
名前「三郎らしいから好きだけど、自分にやられるとやっぱり腹立つし…だから、ちょっと複雑」
不破「三郎も複雑そうな顔してるね」
鉢屋「…喜ぶべきなのかこれは」
不破「苗字さんってちゃんと三郎のこと見てるなぁってわかったから、僕は嬉しいな。ところで三郎、三つ目は?」
鉢屋「……泣き虫なところだ」
不破「? 苗字さんて、そんなに泣いてたっけ」
鉢屋「──雷蔵は知らなくていい」
不破「…………ふふ」
鉢屋「なんだ?」
不破「“自分の前でだけ”ってわかって嬉しいのかなと思って」
鉢屋「雷蔵、」
不破「わかってるよ。苗字さんには内緒でしょ?」
答22.鉢屋+夢主
1420文字 / 2011.08.18up
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