一年は組へ/一年は組のよい子たちは夢主ちゃんをどう思いますか?畳む
※生物委員会体験が始まる前です。今回は全員名前表記。
庄左ヱ門「苗字先輩のことをどう思ってるかを聞くよ。じゃあ兵太夫から」
兵太夫「僕から!?」
庄左ヱ門「だって一番付き合い長いじゃないか」
兵太夫「そうだけどさー」
しんべヱ「兵太夫が言いたくないなら、ぼくが先に」
兵太夫「言いたくないなんて言ってないだろ、押すなよしんべヱ重い!」
喜三太「ボクは苗字先輩だーいすき!」
庄左ヱ門「どうして?」
喜三太「優しいし、なめさんのこともちゃんとわかってくれるし、それに立花先輩の居場所教えてくれるし!」
兵太夫「……なめくじは苦手なんじゃなかったっけ」
喜三太「そうだけど~、嫌な顔とか、塩まいたりしないんだよ。あとね、いつも“ちゃんと全員いる?”って聞いてくれるんだ~」
庄左ヱ門「…………それってさ、」
兵太夫「絶対脱走してないか確かめてるだけだよ…」
喜三太「はにゃ?」
庄左ヱ門「しんべヱは?」
しんべヱ「ぼくも好き!美味しい物の話するとにこにこしながら聞いてくれるし、お礼ってお菓子くれたりするの」
きり丸「お駄賃か!?」
乱太郎「きりちゃん、目…」
きり丸「んでも苗字先輩ってその辺きっちりしてるよな」
庄左ヱ門「そうなの?」
きり丸「そ。交渉にもノリよく返してくれるから、先輩から依頼受けんのは好きだな!」
乱太郎「交渉ってなに?」
きり丸「お駄賃の値上げ交渉」
兵太夫「結果は?」
きり丸「……大体一割増は確実なんだけどさ、それ見越して吹っかけられてるんじゃないかって気がしてる」
しんべヱ「???」
乱太郎「つまりさ、最初はちょっと低目にお礼を示してるってこと。だよね?」
きり丸「そう…なんだけど、最初のも妥当っちゃ妥当なんだよなー……」
兵太夫「…………」
庄左ヱ門「どうしたの兵太夫」
兵太夫「楽しんでるんだろうなーって思っただけ」
庄左ヱ門「?」
兵太夫「それより、続きは聞かないの庄左ヱ門」
庄左ヱ門「そうだった。えーと、じゃあ乱太郎に」
乱太郎「わたし!?えっと……見かけるときは怪我をされてることが多いから、わたしたちみたいに不運なのかなぁって」
伊助「やっぱりそうなのかな…」
庄左ヱ門「どういうこと?」
伊助「火薬委員の方に来て一緒に活動したんだけど、二日目の活動に入る前たまたま棚が倒れてきて怪我をされたって」
兵太夫「……それ誰から聞いたの?」
伊助「苗字先輩だけど?」
兵太夫「ふーん…」
伊助「兵太夫?」
兵太夫「久々知先輩かと思った」
伊助「そのときの久々知先輩は、雰囲気がちょっと怖かったなぁ。あんな先輩初めて見た」
庄左ヱ門「伊助は苗字先輩のことどう思ってる?」
伊助「優しくて、頑張り屋…かな。あと、見てて楽しい」
三治郎「楽しいっていうのはわかるなぁ。ね、虎若」
虎若「楽しいじゃ済まないこともあるけどね……」
庄左ヱ門「二人もよく会うんだっけ」
三治郎「苗字先輩がペットの世話をするときに」
虎若「あと、最近他の犬の世話もしてくれるんだ」
庄左ヱ門「犬好き?」
虎若「らしいよ。でもそれだけじゃなくてさ、笛一つで色々命令できるっていうか…」
三治郎「あれすごいよね!僕今度教えてもらおうと思ってるんだけど、教えてくれるかな」
虎若「大丈夫じゃない?」
庄左ヱ門「……それで、二人はどう思ってる?」
三治郎「元気!」
虎若「でも竹谷先輩にはちょっと怖い!」
三治郎「あと毒虫にも怖い!」
金吾・団蔵「「怖い?」」
団蔵「全然そんな感じしなかったけどなー」
金吾「うん」
兵太夫「団蔵は先輩とちょっとしか話してないだろ」
団蔵「雰囲気ってことだよ!あ、兵太夫には容赦ないなって思った」
兵太夫「…………」
金吾「でもそれって、遠慮がないってことだよね」
団蔵「怖いっていうか、かっこよかったな!」
金吾「うん、僕もそう思う。できれば、もう少しお話ししてみたいなあ」
庄左ヱ門「体育委員で話さなかったの?」
金吾「あんまり…それどころじゃなかったから。でも苗字先輩が優しいっていうのはわかったよ!」
庄左ヱ門「そうだね。苗字先輩は優しくて、先輩方にはちょっと厳しくて…でも久々知先輩といらっしゃるときは、あったかい……かな」
乱太郎「あったかい?」
庄左ヱ門「…ごめん、上手く言えなくて。そう感じるってこと」
きり丸「どうだ、庄左ヱ門。出揃ったか?」
(パラパラメモ帳を捲る庄左ヱ門)
庄左ヱ門「あれ?兵太夫にまだ聞いてなかった、兵太夫は?」
しんべヱ「さっき作法室いってくるって出てっちゃったけど」
庄左ヱ門「……逃げたな」
兵太夫(そんなの、改まって言うもんじゃないよ…)
気恥ずかしい兵太夫。
答93.一は★
2105文字 / 2011.08.29up
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