久々知/もしもの話ですが、ヒロインを巡りライバルになったら非常にマズイ5年生は誰ですか?畳む
久々知「…………全員だよ」
二郭「え!?ぜ、全員、ですか?」
(頷く)
久々知「名前が俺を好きでいてくれて、俺も名前を好きになって…あいつらは今の状態を受け入れてくれてるけどさ。そのもしもを考えると、誰が相手でも…困るな。みんないいやつだし、誰になら絶対勝てる、なんて言い切れない」
二郭「久々知先輩は、その、身を引くなんてことは」
(ふと笑って)
久々知「それは絶対ない。俺は名前を諦められないだろうし、譲れないから」
二郭「……久々知先輩かっこいいです!」
久々知「…………なりふり構わなくなりそうだし…それは、どうだろうな。でもありがとう伊助」
(苦笑しながら頭を撫でる久々知)
名前「あ!久々知くん、見つけた!」
久々知「ん?」
名前「も、もう誰か来た!?」
久々知「? 誰かって誰だ」
名前「くのたま!!」
久々知「来てないけど……どうした?」
名前「よかった……」
(息切れしている名前に水を差し出し)
名前「あ、ありがとう。あのね、今度の実習、いっしょに組んで欲しいの。私、足引っ張らないように頑張るから」
(ぎゅう、と竹筒を握り締め)
久々知「…………」
名前「だ、だめ?」
二郭「久々知先輩?」
久々知「俺で、いいのか?」
名前「久々知くんがいい!」
久々知「そ、そうか」
二郭(あ。赤くなった…?)
久々知「──もちろん、喜んで」
名前「やった…!…はー、緊張した…伊助、ごめんね。話割り込んじゃった?」
(貰った水を飲みつつ伊助の頭を撫で)
二郭「いいえ、ちょうど一区切りついたところでしたから……苗字先輩」
名前「ん?」
二郭「久々知先輩のことお願いします!!」
久々知・名前「「え!?」」
(お願いしますねー、と手を振りながら走り去る伊助)
名前「……どういう意味だろ」
久々知「…………とりあえず、俺が愛想つかされないように頑張るしかないと思うんだけどな」
名前「?」
答79.久々知
953文字 / 2011.08.24up
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