忍たま5年生/久々知くんは持ってない?事は分かりましたが、他のみんなは全員春画はお持ちなんですか?(特に雷蔵くん)畳む
竹谷「…なんで名前なんだよ」
名前「竹谷に言われたくない」
竹谷「いやいや兵助だって困るだろ?」
名前「久々知くんは持ってないって言ってたもん!」
竹谷「それ信じてんのか?あれで衣装箱の奥とか使ってない抽斗の奥とか物入れの──」
名前「……竹谷は所持」
(メモメモ)
竹谷「ちょっ、なにメモってんだ!」
名前「だってそれ隠し場所でしょ」
竹谷「ばばば、馬鹿!んなわけあるか!!」
名前「“動揺を見せる辺り信憑性高し”──と」
竹谷「だからメモんな!!」
尾浜「八左ヱ門は誤魔化しが下手だなあ」
久々知「名前が聞き役なのか…俺が変わろうか?」
鉢屋「そう言って聞かれない状況を作る……、さすがだな」
名前「え!?」
久々知「…でたらめなこと吹き込むな」
名前「だ、だいじょうぶ、久々知くんは持ってないって知ってるから!」
久々知「…………三郎」
鉢屋「睨むな。どうせ名前にだって他の目的があるんだろう?」
名前「言いがかりは止めてください」
鉢屋「本当に?私たちの調査の裏に何かあるんじゃないのか、例えば」
名前「例えば?」
鉢屋「某甘味処の団子──とかな」
(ギクリとして目を逸らす名前)
不破「…もしかしてくの一教室で、予想してる、とか…」
竹谷「賭けか!!」
尾浜「くのたまがおれたちをネタにねー…名前も参加してるの?」
名前「私は調査員です」
久々知(してるんだな…)
名前「それより!竹谷はもう聞いたから勘右衛門は?」
竹谷「俺はもう確定かよ…」
尾浜「……めげないなぁ……じゃあ、健全です、って答えておこうかな」
(じっと探るように見るが、にこにこ笑顔を崩さない尾浜)
名前「…そのまま伝えてみる…」
尾浜「因みに名前はどっちに賭けたの?」
名前「私は調査してるだけって」
尾浜「うん、で、どっち?」
名前「(勘右衛門、笑顔怖い…)えーと、三郎はどうなのかな」
鉢屋「私は持ってないぞ」
不破・竹谷「「え」」
竹谷「嘘つけよお前!」
不破「そうだよ!この前押入れの奥からでてきて僕がどれだけ驚いたと思ってるんだ!!」
鉢屋「あー、あれ見たのか雷蔵」
不破「目に入っちゃったんだよ!!他にも!部屋の隅に放置してあったり管理が杜撰すぎる!!」
竹谷「…なんかめちゃくちゃ怒ってるな…」
久々知「不意打ちで目にするパターンが多いんだろうな」
尾浜「わざとじゃないの。雷蔵は持ってないだろうし」
名前「……不破くんは未所持」
(メモメモ)
名前「結局三郎は持ってるってことでいいのかな」
鉢屋「──私個人は持っていない、が答えだ」
名前「ふーん…三郎は借用物……と……」
(ブツブツいいながらメモを取っている名前に目をやる久々知)
名前「ん?」
久々知「いや、案外冷静だなと思って」
尾浜「すごく複雑そうな顔してるよ兵助」
名前「……変かな。だって思春期男子の嗜好の一つなんでしょ?」
竹谷「…なのに兵助が持ってると嫌なのか」
名前「それは…………うん」
(段々萎んでいく名前に焦る竹谷)
久々知「八、蒸し返すなよ」
竹谷「悪かったって!」
答58.五年
1467文字 / 2011.07.29up
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