カラクリピエロ

答44.久々知

久々知くんへ/もしヒロインちゃんに別れよう(嘘)と言われたらどうしますか?別れの理由が五年の誰かを好きになったとしたら?畳む
※途中まで微妙に暗いです





黒木「もし苗字先輩にお別れを告げられたらどうしますか?」

久々知「ありえない…」

鉢屋「まあそれは私も同意見だが……お前、それ逃避で言ってるだろ」

黒木「…………」

(様子の痛々しさに言葉がでない庄左ヱ門)

鉢屋「庄左ヱ門、まだ何かあるな?」

黒木「あの、でも、これは…」

鉢屋「いいから見せてごらん」

黒木「……はい」

鉢屋「ふーん……これは中々手厳しいな……」

久々知「……なんだ?」

鉢屋「名前が別れを言い出した理由だ。聞きたいか?」

(無言で頷く久々知)

鉢屋「名前が五年──恐らく私たちの内の誰かを好きになったから」

久々知「…………」

黒木「は、鉢屋先輩…」

(ポンポンと庄左ヱ門の頭に手を置きつつ)

鉢屋「は~…ただの例え話でここまで落ち込めるのはある意味尊敬するな」

久々知「俺は、嫌だけど………………名前が俺といて辛いなら、受け入れようと、思う」

鉢屋「物わかりが良すぎる」

久々知「よくないさ。全然…でも、これって、名前もすごく辛いんじゃないかって……」

鉢屋「ありえない話にどこまで乗っていいものか迷うが……確かに、兵助に別れを告げた後はどこかに消えそうだよな」

久々知「うん……名前が居なくなるくらいなら、別のやつが好きでもいいからって、引きとめることも考えたけどさ。そうしたら、名前は…余計、苦しむ気がする……」



鉢屋「…………庄左ヱ門」

黒木「は、はい」

鉢屋「名前を呼んで来い。もう私たちではどうにもならん」

黒木「わかりました」



鉢屋「兵助、お前が妄想に溺れて落ち込むのは勝手だけどな、あくまでもこれは例えなんだからな?」

久々知「ありえない話じゃないだろ」

鉢屋「ありえない話なんだよ!!」

黒木「は、鉢屋先輩!!」

名前「しょ、庄左ヱ門、ちょっと、待って」

(庄左ヱ門に手を引かれて走りっぱなしだったので息切れ中)

鉢屋「よし庄左ヱ門、私たちは退散だ」

黒木「はい!苗字先輩、あとお願いします!」

名前に紙を握らせて鉢屋と共に退散)

名前「はぁ~……疲れた……何お願いされたんだろ。久々知くん知ってる?」

久々知「名前

名前「ん?あ、ごめん、ちょっと待って。今読んじゃうから」

(無言で思い切り抱き締め)

名前「わっ、ななな、なに?どうしたの?」

久々知「俺のこと、好きか?」

名前「ええぇ!?そ、それは、もちろん!!」

久々知「…………名前

名前「…?──好きだよ、困っちゃうくらい」

久々知「……もっと聞きたい」

名前「え…あの、ちょっと待って、心の準備させて」

Powered by てがろぐ Ver 4.4.0.