カラクリピエロ

答12.夢主

主人公ちゃん/大好きな久々知君の、特に一番好きな部分(手や髪等)はどこですか?畳む

今福「苗字先輩!」

名前「あ、今回は彦四郎なんだ。なあに?」

(駆け寄ってくる彦四郎に膝を折って)

今福「はい、では早速。“大好きな久々知先輩の、特に一番好きな部分はどこですか?”部分の例えとして手や髪を挙げてくださってます…苗字先輩?」

(文字を追っていた目を上げると、顔をそらしてぷるぷるしている名前

今福「先輩?具合悪いんですか?」

名前「ち、ちがう……うん、大好きだから…間違ってないんだけど…やっぱり駄々漏れって、ちょっと恥ずかしい…」

今福「?」

(ごほん、と咳払い)

名前「……一番は笑顔かなぁ……」

今福「笑顔」

(メモメモ)

名前「こう…ふわって優しく笑ってもらえるとね、ドキッというか、キュンっていうか……とにかく嬉しいの」

名前につられてにこにこする彦四郎の頭を撫でて立ち上がり)

名前「わー!って走り出したくなるときもあるかなー…でもさっき彦四郎が言ってた髪もふわふわで好きだし、あったかくて私より大きい手も好き。優しくて真面目なところも好きだし、お豆腐のことになるとすっごく熱心なところとか…まぁこれはちょっと悔しいときもあるけど…あとは照れ顔なんかは可愛いし、真剣な顔はかっこいい!あとは、後輩の相手してるときとか…」

今福「せ、先輩、早いです!」

名前「彦四郎、一番はもうメモしたんじゃないの?」

今福「つい…」

名前「じゃあ“全部!”って書いておけば、きゃああ!?」

(背後から抱きつかれた名前の悲鳴にビクッとしたあと、ホッと力をぬく彦四郎)

今福「──久々知先輩」

名前「えええええ!!」

久々知「…いや、こういうときはお約束だろ」

名前「お、お約束なんか知らな……、どこ…から、聞いてたの……」

久々知「“今回は彦四郎なんだ”」

名前「ちょっ、それ、」

今福「最初ですね」

久々知「いや…俺も出て行くタイミングが…って、これは言い訳だな」

名前「ってことは…全部…」

久々知「ありがとう」

名前「わ、私、穴を探しに行ってきます!捜さないで!!」

(逃げ出そうとするも久々知が抱き締めているので動けない)

名前「もーーーー!恥ずかしすぎる!!」

久々知「彦四郎、名前連れてっていいか?」

今福「はい。どうもありがとうございました」

久々知「こちらこそ」



──私は穴に埋まりたいの!
──じゃあ一緒に探してやるから。
──それじゃ意味ないでしょ!?
──だってお返ししないとさ。



黒木「彦四郎なんか機嫌いいね」

今福「庄左ヱ門。うん、苗字先輩につられてるのかも」

黒木「あの二人のところ行ったんだ?」

今福「そう。どうして鉢屋先輩たちは嫌がるんだろう」

黒木「…さあ」

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