カラクリピエロ

大鐘堂騎士隊員による手記 p.04


▼No.11
クローシェ様も顔色があまりよくないみたいなのに、余計な心配をかけてしまった。
加えて状況をまとめてみれば落ち着くかもしれないと提案までしていただいた。
クローシェ様はどうしてそんなにぼくを気にかけてくれるのかわからない。

昨日はI.P.D. Lv7発見の報告を受け緊急任務にあたった。
現場に急行したところ、ココナをかばうクロアがいた。
隊長の協力もあって暴れるクロアを取り押さえることに成功。
…あいつ強すぎじゃないか?

ココナを保護し、ラボへ移送した。
ドクターに引き渡す際、なぜかジャクリに頭を掴まれた。痛かった。
抗議したらなでているだけだと言っていたが、あのアームは細かい動きには絶対向いてない。

ドクターに頼み込んで、秘匿を条件にラボに入る許可をもらった。
総統の息子という地位を利用したのは初めてだ。自分に驚いた。



▼No.12
ココナに攻撃された。
ドクターとジャクリに散々怒られたけど、内容をよく覚えてない。
そういえば今まで嫌われてるとは思ってたけど、殺意まで感じたことはなかった。
ぼくでさえこんなにショックなんだからクロアにはとても言えない。
どちらにしろ中の情報は洩らせないのだが。



▼No.13
クローシェ様がまたお忍びに出かけた。
いつものように時間には戻ってきたが、様子がおかしかったのでなんとか食い下がって聞きだした。
誰にも絶対に秘密にしろと条件付で教えてもらった。

そのときの必死さにちょっと笑ってしまい、睨まれた。

“ダイバーズセラピ”について話すときのクローシェ様はとても複雑そうな顔をしていた。
でもI.P.D.を治療したと、それが事実ならココナも元気になるだろうか。



▼No.14
ココナの房に行く途中ドクターに捕まって、診察の手伝いをした。
死ね、消えろ、怖い、嫌い、寂しい、憎い。
延々繰り返される呪詛が聞いてて辛かった。
ジャクリの意見に押し切られ、ココナの診察には立ち合わせてもらえなかった。



▼No.15
クローシェ様の聖誕祭だった。

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